バンカー内に水たまりがある時のルール
バンカー内に水たまりがある時のルール
Q
ゴルフのルールで確認したいことがあるので出させてもらいました。
バンカー内が池のようになり、バンカー内にはドロップできない状態の時にバンカーに入ってしまった時の処理について教えてく
ださい。
ゴルフ規則や裁定集を探しましたが載っていませんでした。
A
「バンカー内にできた雨水による池」はカジュアルウォーターですので、ルールブックは「規則25-1:異常なグラウンド状態」が適用されます。
回答は下記の規則25-1b(抜粋)及び裁定25-1b/8のとおりです。
●規則25-1b【救済】
異常なグラウンド状態による障害から次の救済を受けることができる。救済を受ける場合には、
(ii)バンカー内
球がバンカー内にあるときは、その球を拾い上げて次のどちらかの処置をとらなければならない。
(a)救済のニヤレストポイントはバンカー内でなければならないという点と、球もそのバンカー内にドロップしなければならないという点を除き、他はすべて前記(i)に準じて罰なしにその球をドロップ。完全な救済が得られないようであれば、バンカー内のコース上で、その状態から最大限の救済を受けられ、ホールに近づかずに、しかも球のあった箇所にできるだけ近い所に、ドロップ。
(b)1打の罰のもとに、ホールと、球のあった箇所とを結んだ線上で、そのバンカーの外にその球をドロップ。この場合には、バンカーの後方であればいくら離れても距離に制限はない。
●裁定25-1b/8【バンカーが完全に水浸しの場合】
(質問): 球がカジュアルウォーターで完全に水浸しのバンカー内にある場合、プレーヤーはどのような処置がとれるか。
(回答): プレーヤーはその球をあるがままの状態でプレーするか、または次のいずれかの処置をとることができる。
(1)罰なしに、そのバンカー内でカジュアルウォーターが最も浅い場所で、ホールに近づかずにしかも球の止まっていた箇所に最も近い地点に球をドロップ……規則25-1b(ii)(a)。
(2)1打の罰を加えて、そのバンカーの外側でホールと、球のあった地点とを結んだ後方線上の箇所に球をドロップ……規則25-1b(ii)(b)。
(3)アンプレヤブルとみなし、規則28に従って処置。
一般的には、バンカーが水浸しになっているようなコースコンディションの時に競技を強行する場合、ほとんどが臨時ローカルルールで救済方法を定めているはずですので、そのローカルルールに従うことになります。
なお、「最大限の救済を受けられる所」とは下記の裁定を参照して下さい。
●裁定25-1b/5【バンカー内のカジュアルウォーターからの「最大限の救済」とは】
(質問): バンカーがカジュアルウォーターで完全に水浸しの場合、「最大限の救済」を受けられる箇所とはライとスタンスの双方についての最大限の救済を受けられる箇所か、それともライだけについて最大限の救済を受けられる箇所か。
(回答): 「最大限の救済」という語句はライとスタンスの双方について適用となる。最大限の救済を受けられる箇所とは、プレーヤーがスタンスをとったときに球のある所の方がプレーヤーの足下よりも水が浅い場合もあろうし、逆に球のある所より足下の方が浅い場合もありうる。
●裁定25-1b/6【カジュアルウォーターからの最大限の救済を得られる箇所にドロップしたところ、球がそうでない所に転がっていって止まる】
(質問): カジュアルウォーターで完全に水浸しになっているバンカー内に球があったので、プレーヤーは規則25-1b(ii)によりカジュアルウォーターが1/4インチの深さの箇所に球をドロップした。そこが最大限の救済を受けられる最も近い箇所であったが、ドロップした球は1/2インチの深さのカジュアルウォーターのある箇所に転がっていった。この場合、どのように裁定すべきか。
(回答): 公正の理念(規則1-4)に従いかつ規則20-2c(v)の精神に基づいて、プレーヤーは再ドロップすることができ、その球が再びそのような箇所に転がっていった場合は再ドロップした際に球がコース上に最初に落ちた箇所にその球をプレースすることができる。