芝目を読む
芝目を読むには経験とイメージ力が大切です。今までの経験を総動員して打球の動きを予測し、打った後も打球の転がりの変化を観察して、イメージと現実の差を埋めていく作業が大切になります。
1打1打を丁寧に打ち、打球の動きから多くの情報を学び取ることを心掛けましょう。
芝の種類と特徴
芝の品種は、日本芝と西洋芝の2種類に大きく分けられます。
日本芝は温暖な気候に適しており、野芝や高麗芝などの品種があり、丈夫で横に広がりながら成長するのが特徴です。
西洋芝は野芝とは反対に、寒さに強い品種が多く、北海道など寒い地域のパークゴルフ場では、このような西洋芝が主に使われます。代表的な品種はケンタッキーブルーグラスやトールフェスクなどがあり、芝が柔らかいのが特徴で、深いラフからのショットでは、日本芝よりも抵抗が大きくなります。
芝には目がある
芝草は一定方向に傾いている場合があり、ボールを打つ方向に対して傾いている状態を『順目』、その逆を『逆目』と呼びます。
芝目が順目のときは、芝の抵抗が少なくなるのでボールの転がりが良く、打球の方向性も安定します。
芝目の場合は順目とは反対に芝の抵抗でブレーキがかかる上、方向性も不安定になります。
芝目のでき方
●歩いて出来る
ティーグラウンドからグリーンへ毎日多くのプレーヤーが同じ方向に歩いているうちに、芝も同じくその方向に傾いていきます。
そのため、グリーンに向かって順目、グリーン奥からピンに向かって逆目になっている場合が多くなります。
特にホールからホールへの通路になっている場所では、芝目が強くなっている可能性が大きいので、打ち込まないように注意しましょう。
●水に流れで出来る
水は高いところから低いところに流れますが、芝も水の流れの影響を受けてその方向に傾いていきます。
つまり、水の集まりやすい谷間や池、川に向かって芝目が出来る事になるのです。
コース全体の地形を見渡し、水の流れを予測することで、芝目をある程度読むことができます。
●芝刈りで出来る
コースでは毎日のように芝刈り作業を行っていますが、作業の方向によって芝目が作られることも良くあります。
フェアウェイの左右で芝の見え方が違うなど、どちらを通すかで飛距離にも差が出てきます。
基本的には、芝が濃く見えるところが逆目で、明るく見えるところが順目となります。
可能であれば、順目のライを選択してボールを通したほうが、距離感を出しやすくなります。
●風や陽射しで出来る
海辺のコースなどでは通常、海に向かって順目になっています。
同様に、地形や建物、樹木の影響で陽射しが一定方向からしか来ない場合は、その方向に向かって芝が伸びています。
また、常に一定方向から風が吹いているようなところでは、風の吹く方向に芝が傾いている場合があります。
順目と逆目で打球のスピードが変わる
逆目の場合でのパットは、思ったよりも左右に曲がりやすく、距離も短くなってしまいます。ラインを読むには、曲がりを多めに見ておく必要があります。
また、順目の場合は、思った以上に距離が出てしまうことがあります。特に下りラインでは水流の影響などで芝目が強くなっており、さらにボールが走っていきます。芝草の長さや傾きが大きければ大きいほど、その影響も大きくなりますので気をつけましょう。